★2022年7月の星空
【今月の話題】 | 夏の星座に4つの1等星! | 「夏の大三角」を見つけよう |
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⇒ 夏の天の川を見よう!(準備中) : 今年は7月下旬〜8月初め、8月下旬が天の川の観察に適しています。
☆マークは、全天に21個ある明るい星「1等星」です(1等星は、色も表現してあります)。
夏の星座に4つの1等星!
東の高い空には「夏の大三角」が見えています。3つの白い1等星「ベガ」(こと座)、「アルタイル」(わし座)、「デネブ」(はくちょう座)が形づくる夏の星空のシンボルです。ベガとアルタイルは、それぞれ七夕(たなばた)の「織り姫」と「彦星」としても親しまれてきました。2つの星のあいだには、「天の川」が南へ向かって流れています。
南の低い空には、アルファベットの「S」のような星の並びの「さそり座」があります。赤っぽく輝く1等星がさそりの心臓「アンタレス」、S字カーブ後半がさそりの尾になります。毒針を持つ少しこわい生き物ですが、神話では女神から与えられた使命を見事に果たして星座になったとされています。
【写真】さそり座と1等星アンタレス 撮影:当館職員
さそり座の上にある「へびつかい座」も、この時季ぜひ探したい星座です。神話の名医アスクレピオスが、左右に伸びた「へび座」を両手でつかんだ姿で描かれています。蛇(へび)は医術や生命力のシンボルとされています。世界保健機関WHOのマークに描かれている「杖(つえ)と蛇」はこの医学の神に由来しています。
「夏の大三角」を見つけよう
上の星図を参考に、東の高い空を見上げ、3つの白い1等星で、大きな三角を描きます。
天頂(頭の真上)に近いあたりに
、一番明るい「こと座」の「ベガ」が光っています。
ベガから右下・南東側の星が「わし座」の「アルタイル」、左下・北東側が「はくちょう座」の「デネブ」です。
デネブには「しっぽ」の意味があり、そこから十字架のように星をたどると、羽(はね)をひろげて天の川の上を飛ぶ白鳥がイメージできます。神々の王ゼウスが変身した姿とされています。また、この星の並びは「北十字(きたじゅうじ)」とも呼ばれます。
【写真】東の空の「夏の大三角」 撮影:当館職員