2人の日本人が11月8日の明け方に個別に発見した新彗星を、さっそく撮影しました。 明け方の東の空にまだ低い おとめ座のスピカの近くに見えていますが、じゅうぶん高く上る前に空が明るくなってくるので、淡い尾のディテールを捉えるのは難しい状況です。 この彗星の第一発見者はアメリカのマックホルツさんで、それとはそれぞれ独立に、香川県の藤川(ふじかわ)さんと徳島県の岩本(いわもと)さんが発見し報告したので「C/2018 V1 マックホルツ・藤川・岩本彗星」と命名されました。 通常、新発見の彗星は発見者の名前が命名されますが、名前がつくのは最大で3名までです。 |
この彗星の場合、「コマ」と呼ばれる頭部が比較的くっきりとしています。 尾はとても淡いですが、画面の上に向かってのびているのがわかります。 撮影時刻: 04時58分 露出: 計360秒(20秒×18コマ; 彗星基準コンポジット) 追尾撮影 カメラ: ソニー α6300(ISO: 3200) 望遠鏡: ペンタックス75EDHFU+ RC0.72X35(360mm)直焦点 榛名山(高崎市)にて 撮影:当館職員 T. Kishi |
こちらは、彗星の淡い尾がわかりやすいように、上の画像を反転白黒画像にしたものです。 実際の明るく光っている部分ほど、黒く表現されています。 まるい彗星頭部から、上方のやや左に向かって細長くのびているのが「イオンの尾」です。 上方から右寄りにかすかに拡がっている「ちり(ダスト)の尾」も確認できます。 |