高崎市少年科学館・星空の情報

2022年GWの星空


明け方の「惑星集合」、5月1日:金星と木星が大接近!

この春、夜明けの東〜南東の空では、「明けの明星(あけのみょうじょう)」の金星をはじめ、木星、火星、土星という明るい4つの惑星が近くで、並ぶように輝いていて、にぎやかな眺めになっています (天王星と海王星も、肉眼では確認できませんがこのあたりに見えています)

そしてぜひ、GW前半に注目したいのが、金星と木星の位置関係の変化です。
4月中は毎日どんどん2つの惑星が近づいていき、最も近づく5月1日明け方は、望遠鏡で拡大しても 2惑星を同時に捉えられるほどに大接近します(下図の左下)。最も接近する前後の数日間も、双眼鏡で2惑星を一緒に眺められる程に寄り添って輝います。
日の出の約1時間前を目安に、早起きをして眺めてみてください。



みずがめ座η流星群に注目!

GW後半頃に活動する「みずがめ座η(エータ)流星群」。今年の観察に適した時間帯は、5月6日未明と7日未明です。

今年(2022年)は活動のピーク「極大」の時刻が、5月6日夕方と予報されています(日本では観察できない時間帯)。
この流星群は、みずがめ座付近が地平線より上にあってしかも夜が明ける前の短時間(=02時頃〜04時前の約2時間)しか観察できませんので、日本周辺地域で観察に適している時間帯は、5月6日未明と7日未明ということになります。

みずがめ座η流星群は、3大流星群(ペルセウス座流星群、ふたご座流星群、しぶんぎ座流星群)に次ぐレベルの、比較的活発な流星群です。また、有名なハレー彗星に関連した流星群としても注目される天文現象です。


みずがめ座η流星群と天の川(2019年5月5日未明)  撮影:当館職員
この流星は、画面中央付近から光り始めて、天の川を横切り長い軌跡を描いた

2022年の「みずがめ座η(エータ)流星群」観察のポイントは?
月明かりは夜空を明るくしてしまいますが、みずがめ座η流星群が観察できる02時頃〜04時前の時間帯では、今年は月明かりの邪魔がまったくなくて好条件です。一方で、街灯などの人工の光も流星を見えづらくしてしまいます。そうした余計な光が視界に入らない方向の空を眺めるのが良いでしょう。

「みずがめ座」の名前がついた流星群ではありますが、その流星は星空のいたるところに流れます。(人工の光を避けた上で)木々や建物や雲などに視界をさえぎられない、星空が広く見える方向を20分、30分、あるいはもっと長時間、眺め続けてみましょう。

みずがめ座η流星群 3時20分ごろの星空
(※星がたくさん見える場所で1〜2時間に観察される流星を1枚に表現するとこの様になる、という図です)

「みずがめ座η(エータ)流星群」にはこんな特徴も!
流星群の流星はどれも、「放射点(ほうしゃてん)」(この流星群なら、みずがめ座η星付近)の方向から四方八方へ放射状に飛びます。
この時季の夜明け前、みずがめ座は東の低い空にやっと姿を現したばかりです。そのため東の空に現れる流星は、花火が打ち上がるように上に向かって飛ぶ、という面白い見え方をします。また南の空では、天の川を横断するように西に向かう横向きの経路の流星が見られます(上の写真を参照)。